シロアリの駆除に使う薬剤は安全じゃないの思われる方は多いと思います。
一昔前であればそうでした。しかし、最近の薬剤は安全性の高い薬剤が開発されました。
また、(社)日本しろあり対策協会や(公社)日本木材保存協会で認定薬剤(安全性が高い薬剤)として登録・販売されています。
カーバメート系
市販の殺虫剤や除草剤などで知られている薬剤です。有効成分にシックハウスになる原因物質が入っている可能性があるので、厚生労働省で使用が制限されています。シロアリ薬剤では、その有効成分が散布しないようマイクロカプセル内に閉じ込める方法がなされています。
長所
熱や光に対する安全性が高い、魚類に対する毒性が低く、強い殺蟻力がある
短所
室内の空気を汚染する可能性があり、人畜に対する毒性がやや高い
商品名
バクトップMC のみ
ピレスロイド系
即効性があり、痙攣と麻痺作用を引き起こし駆除します。シロアリはこの薬剤に忌避性があるので、撒きにむらがあるとその部分から侵入をゆるしてしまいます。人体への有害性は低いですが、やや遅効性で残留性があります。
長所
即効性があり、人畜に対する毒性が低い
短所
魚毒性が高く、強い忌避性、目や気管に入るとピリピリする
商品名
天然ピレトリン、アリピレス、ララップ、サイゴー、シロネン(ピレスロイド様)、メトロフェン(ピレスロイド様)など
ネオニコチノイド系
シロアリ薬剤で最近の主流になっている薬剤です。人体、環境に極めて安全なのが特徴。忌避性がなく、比較的に緩やかに作用しますのでドミノ効果が期待できます。また、ミツバチに対しても高い毒性があります。
長所
人畜や魚類に対する毒性が極めて低く、高い殺蟻性、ドミノ効果がある
短所
ミツバチに対する影響が高い、水に溶けやすいので土壌への流出には注意
商品名
タケロック、ミケブロック、オプティーガード、ハチクサン
フェニルピラゾール系
高い殺虫力で、忌避性がなく高いドミノ効果を発揮します。
シロアリの駆除にはよく使われますが、人体には有害性があり取り扱いには十分注意が必要です。
長所
非常に高い殺蟻性、ドミノ効果が高い
短所
人畜や魚類に対する毒性が高い
商品名
アジェンダ、グレネードMC
フェニルピロール系
高い殺虫力と遅効性がありますが、人体へは有害で使用には注意が必要です。
長所
高い殺蟻性、ドミノ効果が高い
短所
人畜や魚類に対する毒性が高い
商品名
ステルス